〒151-0072 東京都渋谷区幡ケ谷1丁目24−8

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休診日:木曜、金曜、日曜、祝日
午後休診:土曜   @@予約制です@@

 大後頭神経三叉神経症候群 1

片側の目の奥が痛い
片側の顔面特に頬骨部の痛み
片側の特定の歯の痛み
鼻根部の痛み
耳介部後方の痛み、頚部痛

これらの痛みのある患者様は症状の部位によって眼科、耳鼻科、歯科などを受診します。
私がやっていた「肩こり外来」の患者様の中にもよく話を聞くと肩こりだけでなく目の奥の痛み、顔面の痛みなを訴える患者様は一定数います。さらに頸椎捻挫の患者様にも多数います。
目の奥の痛みで眼科で診察・検査しても原因がわからない
耳介部の痛みで耳鼻科で調べてもわからない
歯の痛みを歯科で調べても該当する歯には異常がない
などなど痛みがあるのに原因が特定できないと困ってしまいますね

高齢者の四十肩、五十肩

日本整形外科学会ホームページ 一般の方向けの病気の紹介文に四十肩、五十肩の項目があります。ここには
中年以降、特に50歳代に多くみられ、その病態は多彩です。
関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが老化して肩関節の周囲の組織に炎症が起きることが主な原因と考えられています。肩関節の動きをよくする袋(肩峰下滑液包)や関節を包む袋(関節包)が癒着するとさらに動きが悪くなります(拘縮または凍結肩)

と説明されています。
以下補足
肩関節周囲の組織としては肩腱板、上腕二頭筋の長頭腱・短頭腱、滑液包などが挙げられています。これらの組織の炎症なので肩関節周囲炎とも言います。
腕を動かす時の肩の痛みが症状ですが、進行すると夜中寝ている時にも痛くなり眠れないと訴える人もいます。痛くて身の置き場がない状態で辛いものです。
炎症がおさまれば痛みも軽減することが多いです。
肩関節周囲炎と診断されて治療してもなかなか痛みが良くならない人もいます。その場合、高齢者であればあるほど早めのMRI検査がおすすめです。なかなか治らない四十肩、五十肩の高齢者の中に肩腱板の断裂している人がいるからです。
腱板断裂があれば炎症の治療だけでは治りにくいわけです。

首下がり現象

首下がり」
立っている時、座っている時に自然と首が前傾してしまう現象のことです。最初は意識して前を向うとすればまっすぐにも上を向くのも出来ますが、進行すると顎が胸についてしまい呼吸もしづらく、食べたものの飲み込みもしにくくなります。歩行する時も前方を向けず歩行が困難になります。軽度だと首・肩のコリや痛みがある程度で首下がりも目立たないですが、悪化すれば自然と首が前に傾いて行き、日常生活にかなりの支障となります。まだ軽症のうちにクリニックを受診して「首が下がって困る」と相談してくれれば早期に治療介入できます。

2023年4月27日

首下がり 2

外を歩いていれば時折り首が下がり背中も丸く見え、顔を地面に向けながら杖をついて歩いている高齢の人を見かけます。
歳をとったせいだと思ってしまい、特段気にかけずすれ違うことも多いのです。
整形外科に首が下がり挙げにくいと訴えて受診すると良いのですが、
首下がりの程度が軽く、初期の時期に自覚する首と肩のコリと痛みで受診すると見過ごされる可能性もあります。
一般的な肩と首のコリや痛みという症状だと整形外科や整体院に通っている人が多いと思います。診察、施術する先生が首下がり現象ではないかと気づいてくれればありがたいと思います。

2023年4月28日

 

首下がり 3

首下がり現象の原因はまず1番目に首を支えている筋肉が衰えてしまうためと考えられます。正常の人でも真っ直ぐに前を見るときには首の後方に存在する筋肉群が常に働いており、疲れてくれば自然と筋肉群が緩み首が前傾します。

この症状は朝方より夕方、筋肉が疲労してくるとひどくなることが多いようです。
さらに言えば首を支える筋肉が衰えるということは身体全体の筋肉に衰えがある可能性があります。体幹を支える筋肉も衰えてくれば左右どちらかに脊椎が傾いたり曲がったり(側湾)、背筋の衰えから背中が丸くなって(円背)しまいます。

座位や立位での体幹や顔の左右への傾きや、腹を前へ突き出し腰を反らす、背中が丸く後弯するなどの姿勢異常のチェックも「首下がり」を発見する上で大切です。

首下がり 4

首下がりを起こすことのある病気について関口の文献*から列記してみます。

 

●筋力低下をきたす疾患
重症筋無力症 多発筋炎 筋萎縮性側索硬化症 
筋ジストロフィー 甲状腺/副甲状腺機能低下症 etc.
まだたくさん書いてある

●錐体外路疾患 
パーキンソン病 多系統萎縮症 脊髄小脳変性症

 

以上のように年齢による筋力低下以外に多くの病気で首下がり現象が起きるようです。リハビリで筋力強化を図るとともに神経内科などで診察検査をしてゆくことが大事なようです。

 

 

 

*関口憲司:「首下がり症候群」への筋電図によるアプローチ〜体幹部の筋電図検査の重要性について 臨床神経生理学 45巻4号  
 

八王子北部病院

昨年から毎週金曜日に八王子北部病院の整形外科外来を担当しています。

高齢者でいろいろな病気を抱えた認知症患者様の入院治療施設に付随した外来です。内科と整形外科外来があります。この外来は周辺住民の為もありますが入院患者様やスタッフの利便性を考えているように思います。

日本医大の同窓で老人保健施設長をしている友人はよくメールで入所している利用者の整形外科領域の問題を質問してきます。

彼から聞きましたがこのような施設では患者様のベッドからの転落、歩行時の転倒など結構怪我が起こります。内科医が多く整形外科疾患は苦手だと話しています。骨折などを疑う場合、家族かスタッフが入所者に帯同して整形外科を受診し判断を仰ぐことになり、労力が大変と話してくれました。八王子北部病院ではレントゲンやCT撮影が可能ですし、週三日整形外科外来があるのでその点安心できます。

彼は看護師も介護スタッフも腰痛に悩まされている事例が多いとも話していました。スタッフの腰痛なども気軽に受診できます。

しばらくはこの病院の金曜日整形外科外来を担当させていただきます。

八王子方面で慢性疼痛などでお悩みの方は金曜日に私の外来を受診してみてください。

何か解決の方向性をお示しできるかもしれません。

2023年4月12日

 

プラセンタ注射(メルスモン)がメーカーから出荷できない状態です。

プラセンタ注射(メルスモン)が2024年4月まで出荷停止となりました。

プラセンタ注射(ラエンネック)も入荷しづらい状況となっています。

しばらくの間、新規のプラセンタ注射のご要望にはお答えできません。

よろしくお願いいたします。

2023年4月1日

 

手首が痛い トリガーポイント ②

右手関節背側の疼痛で診察した歯科医の方。 2週間前から右手首の背屈、掌屈で痛くなる。どちらかといえば背屈が痛い。手首に負担をかけるような事はしていないと言う。 

痛い手首に貼った湿布無効だったと。 

関節可動域正常。手関節に発赤、腫脹、圧痛など所見なし。腱の異常も認めない。 手関節レントゲン写真も特段の変化を認めない。

 手首の動きで痛くなることから前腕の筋肉を詳しく診てゆくと、 撓側手根伸筋筋腹と思われる部位に圧痛を認め手首背側に痛みが放散するポイントを確認できた。

 何か腕の筋肉を沢山使うようなスポーツや作業をしたか再度確認すると痛みの出る前にハンドスケーリング*を結構したことをお話しくださった。 

おそらく普段しない歯石を取るスケーリング操作をご自分でされておきた手関節痛と推測できた。前腕の筋肉のトリガーポイントで手首周囲に関連痛が発現したと推測できる。 

しばらく右手への負荷を減らすことと、テニスボールによる筋肉へのマッサージをセルフケアしていただき改善を得た。 

*歯石を取る操作 手で行うか超音波の機械を使うが今回は手で操作をした。


2022年4月16日

足の裏が痛い トリガーポイント①

足の裏の痛みを経験した人いますか?

整形外科で足底筋膜炎や足底腱膜症といわれ足底装具を作ったり、物理療法や消炎鎮痛剤のはいった外用薬をもらった経験ありますか? また踵のレントゲン写真で踵の骨にとげ(骨棘)を指摘された方も多いと思います。

足裏の痛みには歩き出す最初の一歩、二歩が特に痛い人と歩きはじめではなく長く歩いているとだんだん痛くなる人がいます。

これって同じ病名で原因も同じでしょうか?

足底筋膜に炎症がある場合はその場所を指で押すと痛く感じることが多いと思います。そうではなく

いくら足底を押して探ってもそれほど痛い部位を発見できないこともあります。歩く中で足底の痛みを感じる場合は、痛い足底部を押しても飛び上がるほどの痛みが出ないことがあります。

長く歩くと足底部痛がでる人の場合、ふくらはぎの筋肉の異常で足底の痛みが出てい場合があるからです。

ふくらはぎにあるヒラメ筋、腓腹筋に障害ができると、歩行で筋肉の障害部位への負荷がふえ、結果として痛みが足底部に感じられることがあるのです。

こんな時はふくらはぎを診察するとピンポイントで押すと痛い部位が見つかります。

普通は痛みを感じる部位に障害があることが多いのですが、そうではないことが結構あるのです。

2020年4月12日

笹幡通信 新型コロナワクチン注射後の腕の痛み 2022年2月6日

新型コロナワクチンによる注射部位の痛みでは腕が挙上できず苦しんでいる人もたくさんいますね。

また全身の筋肉痛、関節痛など痛みに関した副反応も起こるようです。

こんな時に越婢加朮湯という漢方薬が役立ちます。接種当日に接種直前からこの漢方薬を服薬開始しますと腕の痛みはかなり回避できると思います。

家内は注射部位と同じ側のわきの下にひどい痛みがでてから越婢加朮湯の服用を3回おこない痛みの軽減を見ています。もちろんすべての人に有効というデータが出てはいません。あくまで当院での経験です。私には越婢加朮湯は帯状疱疹初期や膝関節痛、蜂窩織炎などで使用経験があります。熱をとる効果があり、熱っぽくなった注射部位や膝関節、感染部位を冷まし痛みも取ってくれるのだと思います。もちろんすべての人に向く薬ではありません。

越婢加朮湯には麻黄というお薬が入っていますので、これを飲んで心臓がドキドキする人もいます。

体力、抵抗力(抗病反応)の弱った虚証の人には注意して飲んでいただくことになります。

笹幡通信 2022/01/15

肩こり外来を受診する働く女性患者様に多いケースを紹介します

35歳女性 25歳ころから頸部痛と息がつまる感覚を自覚し漢方内科で半夏厚朴湯をもらうが効かない。整形外科では特段の異常なく物理療法(頸椎けん引)を受け、筋弛緩剤、痛み止めを処方されたが効果ない。症状は仕事のストレスが多くなると悪化する。頸部痛は左への首の回旋で出現する。

最近は項〜背部痛も出てきた。また大きく口を開けると左顎関節に雑音がある。(歯科医からは食いしばりを指摘されてマウスピースを処方されたが不快感で装着できない)さらに最近は手足に冷たさを感じ、いつも冷たい汗をかいている。感情の起伏もおおきく怒り易くなり眠れなくなった。生理痛も悪化した。頚部痛は風呂で身体を温めても軽減しないそうです。食欲に異常はないそうです。

このように訴えが多く西洋医学的に異常がなくプレガバリンや弱オピオイドなども効果がないと心療内科を紹介され、抗うつ剤や精神安定剤を処方されてしまう人が多くいます。幸いこの方はこのような薬は飲んでいませんでした。

次回へ続く

笹幡通信 2022/01/15 その2

痛みの原因の一つにストレスがあります。真面目な性格でストレスを自分で抱え込むタイプの人は交感神経の緊張が高くなります。交感神経系の興奮は末梢の血流を低下させます。そのため四肢末梢は冷えを感じます。こんな方の手を触ればしっとりと冷たく感じます。患者様もまじめで几帳面な印象の受け答えをされ、おそらくストレスをためているのではないかとおもいました。こんな状態が10年にも及ぶと眠れなくて当然です。所見をとると軽度の胸郭出口症候群を認めます。首周りの筋肉はどこを触っても痛がりかなり緊張しています。食いしばりにも関与していると思います、この患者様の胸郭出口症候群は筋肉の緊張が関与していると思いました。交感神経の興奮と筋肉の過緊張を作り出したのはストレスに加え「冷え」と長い年月痛みが改善しなかった不満、ストレスが大きな原因ではないかと思います。

先ずは漢方薬を処方して症状の変化を見てゆきます。

笹幡通信  その3

この患者様には当帰芍薬散と柴胡桂枝乾姜湯を処方しました。

このお薬で頚部痛がすぐに改善はしません。最近になって辛く感じている不眠や手足の冷感、生理痛などまずよくしてゆきます。その中で頚部痛も低下するかもしれません。頚部痛が残るようであればさらに処方を変更してみることになります。

笹幡通信 2021/01/15 その4

この患者様は10年という長い期間頚部痛、不眠、生理痛、息がつまる閉塞感が治らず経過しています。仕事によるストレスに症状が治らないストレスが加わり体が疲れ切っています。そのため交感神経系が興奮して、末梢血流も低下しているようです。食いしばりの原因にもなり得ます。交感神経の失調を伴う頚部痛の患者様には柴胡と言う漢方生薬の入った漢方薬がいくつかあり、その中から患者様の体の状態を見て薬を選択してゆきます。


慢性の疼痛には以前からうつ病の薬が効果を持っていることが知られています。 特に、三環系抗うつ薬といわれる第一世代の薬がいまでも痛みの緩和に使われているのです。多くの場合、長い期間にわたりつらい痛みが持続する患者様は、多かれ少なかれ精神的にストレスを受けており、うつ状態にあることが多いものです。だが抗うつ剤には薬本来の作用として疼痛を和らげる力があることがわかっています。脊髄後角への下降性の疼痛抑制作用といわれており有効に使えばそれなりの効果が期待できます。 ただ、患者様にしてみれば痛みをとってもらいたいと受診したのに抗うつ剤を出されて怒り出す方もいると聞きます。充分に説明して納得いただいた上で処方することが大切になる薬です。

癌の疼痛治療はしていません

不定愁訴 2

患者様の訴える症状に対して診察、検査をして異常を見つけられない場合、我々が学んできた西洋医学は対処に困ってしまう事が多いのです。
不定愁訴といわれる訴えは火照る、のぼせる、突然汗をかくなどの自律神経の乱れによる訴えだけでなく、腹が痛い、下痢をする、吐き気、食欲がないなどの消化器の訴え、肩がこる、節々が痛い、腰痛などの運動器の訴え、イライラする、焦燥感、うつ傾向などの精神症状、めまい、ふらつき、耳鳴りなどの耳鼻科領域の訴え、目の奥が痛い、まぶしい、目が疲れる、ぼやけるなどの眼科領域の訴えに加えて動悸、息切れにまで及びます。
例えば頭痛の訴えに、のぼせる、火照る、耳鳴りがする、体が冷える、イライラなどの訴えがある患者様が脳外科で診察、検査を行っても全ての訴えの原因になる病気は見つかりません。対応できる範囲は限られます。頭痛の治療薬は出してくれるでしょうが、その薬で多彩な症状が改善するとは思えないですね。患者様は婦人科にかかったり、耳鼻科に行ったり臨床各科を行脚することになります。出してもらった薬で頭痛も改善しなければ患者様は医療不信になるかもしれません。
肩こり外来に受診される患者様の中には肩こりに加え、長年にわたる不調が改善しない人もたくさんいます。中には
初めて診察室に入ってきたときに改善しない症状や、治療できない病院、辛い症状を理解してくれない周囲などに対しての怒り、不満のオーラを身体全体から発信している場合もあります。

更に続く

不定愁訴 1

肩こり、頭痛、めまい、立ちくらみ、疲れやすい、イライラする、手足が冷える、腰が冷える、耳鳴り、動悸、眠れない、気分がすぐれない・・・・いわゆる不定愁訴といわれるこれらの症状をかかえ、苦しんでいる人がたくさんいます。頭痛が気になれば脳外科、ふらつき、耳鳴りが辛ければ耳鼻咽喉科、動悸が心配になれば内科などに受診します。そこでは血液検査、CT、MRI、心電図などの検査を受けます。検査で異常がないと、『検査で異常がないので心配ない』と言われ治療をしないで帰されるか、それぞれの訴えに対して薬を処方されます。薬を飲んでも改善がない時には更年期障害を疑われ婦人科を紹介されたり、うつ病を疑い心療内科に回されたりします。長年にわたりホルモン療法を受けたり、抗鬱剤、抗不安薬、睡眠剤を飲んでいるのに症状が取れず困っている人がたくさんいると思います。症状の改善がなければ出された薬は効いていないと思うのですが・・・・

この稿次回に続く

腰部脊椎管狭窄症の治療についてはいくつかの方法がある一般的には薬物療法、物理療法、運動療法、装具療法をおこない症状の改善をはかり、それでも治らないなら入院して手術になる。

神経ブロックもひとつの方法だが、患者様に神経ブロックを提案しても嫌がることが多い。他の病院でブロックを受け「足が動かなくなり一日入院した」「帰宅途中で失禁してしまった」「何度も鍼を刺され痛い思いをした」などの理由であった。
先日は開業している整形外科の後輩から「硬膜外ブロックをしたが両下肢が麻痺したまま回復しない」と相談が入った。使用している薬剤を聞けば外来でおこなうべきものではないものだった。
多くの整形外科の先生は麻酔科の知識はあっても、それに見合う技量、経験はあまりない。麻酔科医としてたくさんの経験を積み、何度も危機を乗り越えた方でないと神経ブロックはすべきではないと私は思っている。
しかし現実は少し違う。きちんと麻酔科の教育を受けずにいても平気な顔で神経ブロックをおこなっている先生もいるのだ。
間違ってもこんな先生にブロックをしてもらわないほうがいい。
整形外科の看板を出していても麻酔科の看板は出していないような先生には御願いしないことだ。
麻酔科の標榜は一定の研修を受けた上で厚生労働省の許可がいる。麻酔科の看板を出している場合、資格のある先生の名前が必ず記載されている。
さらに麻酔科の専門医(指導医という)は資格を取るのにかなりの麻酔経験と知識を持った上で資格試験に合格しなければならない。私が神経ブロックを受けるならこんな方でないと嫌だと思っている。

肩こりを訴えて整形外科を受診する方が増えています。皆さんの中にも長年の肩こりで苦しんでおられる人もいると思います。
しかし「肩がこる」とはどのようなことなのか、どうして肩がこるのかについては、
まだほとんどわかっていないのが実状だと思われます。
そのためか治療法も多岐にわたり、医学的な検証をされた確実な治療法もないのが現状です。
私は医学だけでなくさまざまな分野の知見、知識、技術をもって肩こりの本態に迫る必要があると考えております。
私の後輩にも頚椎牽引がなぜ肩こりに有効なのか、そのメカニズムを調べた先生がいますが、結局のところ確実な結論が出せないで終わっています。
ただ、経験的にいくつかの治療法を組み合わせて「肩こり」を治療すれば比較的よい結果が出せるのは事実です。
面白いことですがだが海外の人に「肩こり」についてたずねてもまず「肩こり」という概念をあまり知らない。肩こりは日本に特有の概念なのかもしれません。

どんな人に肩こりが多いのだろうか?
まずクリニックを肩こりで受診する人の多くが女性です。おそらく女性に肩こりは多いのだと思われます。
肩こりの方にいろいろと聞いてみると多くの方が何らかのストレスを抱えているように感じます。
寝不足や、家庭内の問題、長時間PCの端末を操作する、精神的な悩みなどなど・・・ストレスは肩こりを起こす、または悪化させるおおきな要因と思われます。

患者様の中には内臓が悪くないか心配されている方もいますね。
「関連痛」という言葉があります。
病気のある場所からはなれたからだの一部に痛みが出る場合に使われます。
心筋梗塞、胆石症などでは肩に疼痛やこった感じが出現するのす。ただ「肩がこる」と思っていたらそれが他の病気の症状の一部ということもありえます。
私たち整形外科を受診した「肩こり」の患者様には、まず整形外科的な診察を行い検査をいたします。多くの場合整形外科の器質的疾患は存在しません。

「なで肩」の人には肩こりが多いとよく言わています。このあいだ読んだ雑誌には女性の中だけの話として、「なで肩」の人と、そうでない人との間に肩こりの発生頻度は差がないと載っていました。もしそうだとすると「なで肩」は肩こりの原因のひとつではないかもしれません。
筋肉の緊張が一定の場所に長い時間集中するようなデスクワークの人や、PCの端末を操作する人の場合肩こりは起こりやすい。こんな人の肩や首の筋肉に触ると異常に硬く緊張していることが多いです。そのときは筋肉の緊張をほぐすことで肩こりが和らぎます。
肩こりをどのように治療してゆくのかは治療する先生によって少しずつ違うと思います。
マッサージ、牽引療法、温熱療法、電位治療器、トリガーポイント注射、星状神経節ブロック、内服薬、鍼治療などが私のクリニックで行っております。
内服薬では筋弛緩剤、抗うつ剤、抗不安薬、漢方薬などを使い分けております。
ご高齢のかたにはトリガーポイント注射が有効なことが多いです。
私などは日ごろストレスが多いせいか電位治療器が特に効くように思います。
肩こりでお悩みの方は一度ご相談にいらしてください。

腰痛特に腰椎椎間板ヘルニアに例をとってみます。
整形外来を受診して、診察、検査から椎間板ヘルニアと診断した患者様がいるとします。
まず、外来でできる治療からはじめますが、中には激痛のため日常生活をおくれず、入院する患者様もいます。
入院するほどの痛みがあると、患者様は入院した以上手術して直さなければならないと覚悟するようす。
しかし私たちは入院した患者様でもまずは手術以外のいろいろな治療をおこないます。約3週間程度は手術以外の治療を行います。
それでも改善しない場合、はじめて手術の可能性を検討します。
脊髄造影検査、MRI検査などで責任部位を確認し、患者様と相談しながら手術を決定いたします。
しかしながら手術をされた患者様の全てが「治癒」しているわけではないのです。
私はそんなに多くの手術をしてきたわけではありませんが、私たちの先輩のなかには一人で1500例以上の椎間板ヘルニア手術をしている先生もおられます。
2%以下だったと記憶していますが症状の改善のない方がいたと思います。

私の患者様の中に腰部脊椎管狭窄症の激痛で入院して治療した方がいます。この方は約2ヶ月の間、種々の治療をしても激痛が改善したいため、ご本人と話し合い手術を予定しようということになりました。
ところが、入院によるストレス、疼痛によるストレス、それに鎮痛消炎剤により出血性胃炎を併発し、手術ができなくなりました。
まずは胃からの出血を止めることが最優先ですから、腰痛、下肢痛に対しては、手術はあきらめてそれ以前からの治療を続けることにいたしました。
それから8ヵ月後、腰部脊椎管狭窄症による症状は軽減し、日常生活に支障がないていどにまで改善し退院してしまいました。
今でも退院時の状態で生活していらっしゃいます。
一時期は手術を考えても、時間をかけて治療することにより治ってしまうこともありうるのです。

皆さんはお医者様からMRI検査の説明を受けて椎間板が大きく突出していたり、脊椎管が著しく狭窄していると指摘された場合、症状があれば多分手術を受け入れることに同意されるかもしれません。
しかしMRI検査や、脊髄造影検査で著しい所見があっても、まったく症状のない人がいることをご存知でしょうか?
症状と検査所見は一致しないこともあるのです。
外来でもできるほどMRI検査が簡単になったため、ヘルニアや腰部脊柱管狭窄がすぐに発見できるようになったのですが、腰痛の原因がわかったという理由で、すぐに切りたがる医師も出てくるため、とうしてもオーパー・サージェリー(過剰な手術)になりやすいことを知っていただきたいと思います。
痛みの治療は、多数存在します。それらを組み合わせ辛抱強く治療してゆくことで治る場合もあることを申し上げたいと思います。

【膝の機能】
膝関節の機能について考えてみましょう。膝も関節ですから曲げ伸ばしができます。
下半身には股関節、膝関節、足関節と3つの大きな関節があります。そのほか「あしゆび」にもちいさな関節多数があります。
歩き回るときを考えてみます。
もし片方の膝関節が曲がらなかったとしたら歩き方はかなり不恰好になります。膝の屈伸をうまく利用して下肢が交互に前へ出るようになっていることがわかります。両下腿の膝が曲がらなかったとすると、歩き方はかなり不自由です。片方の下肢を前へ持ってゆくためには下肢を外へ大きく回さなければなりません。私たちは歩行時には約、60度の屈伸を繰り返しているといわれています。
座るときはどうでしょう。腰掛けても膝が曲がらないと充分に股関節を曲げられませんから浅く座ることになり長い時間座るのはつらくなります。
膝関節が曲げられることは日常生活にとってもかなり大切なことです。
日本では和式の生活様式をする機会がまだたくさんあります。正座ができないと困る場面はまだいたるところにあると思います。
紐靴をはくときは膝を折らないとうまく結べないのではないでしょうか。
さらに膝はからだを支える働きも持っています。
立っているだけでは自分の体重分の重さを支えるだけですが、平坦な場所を歩くと体重の2から3倍の負荷がかかります。
階段を上り下りするときは約4倍の負荷といわれています。
人が生活をするなかではひざにはこのような負担がかかっています。

 

膝の構造
膝関節を作る骨には大腿骨、脛骨、膝蓋骨の3つがあります。
膝には大腿骨と脛骨、大腿骨と膝蓋骨の間に関節面があります。ここの関節を作る面の骨は「関節軟骨」という厚さ約3-4mmの軟骨組織で覆われています。
この関節軟骨は摩擦係数が小さく、スムースなうごきを出すためにたいせつな働きをしています。
また大腿骨と脛骨の間は、膝を正面から見たときに膝の内側と外側に楔状の隙間ができます。この隙間を埋める形で半月と呼ばれる軟骨が内外側にひとつずつ存在します。
膝を作っている骨と骨が不安定にぐらぐらと動かないようにするために膝には十字靱帯、側副靱帯という「ひも状」の組織が存在します。十字靱帯は前後に2本、側副靱帯は内外に2本あります。また骨と筋肉を継ぐ膝蓋腱という組織もあります。

膝の病気① 変形性膝関節症
膝関節の軟骨や半月の加齢変化から起こる膝の痛みです。
年とともに軟骨や半月の「質」が変わり、磨り減ってきます。この結果、関節に炎症が起きて痛みや腫れが起こります。ひどいと[水腫]といいますが膝の中に水がたまってきます。一度すり減ってしまった関節軟骨は再生されません。磨り減ったままなのです。
最先端の研究ではこの軟骨の再生もテーマになっています。
変形性膝関節症の診断はレントゲン写真が使われます。
この病気の初期ではレントゲン写真で大腿骨と脛骨の間の隙間が狭くなって見えます。
特に内側の軟骨の擦り減りが目立つことが多いのですが、これは体重が膝の内側に多くかかっている為といわれています。進行すると軟骨と骨の境目が波打って見えるようになりレントゲン写真でも読み取れるようになります。骨の変形の始まりです。さらに病気が進むと膝蓋骨や脛骨の縁の部分に「骨棘」と呼ばれる骨のトゲ状の隆起が起きてきます。
さらに病気がすすむとO脚が目立ってきます。町を歩いているお年寄りでO脚がひどくなりがに股で歩いている方を見かけたことはないでしょうか?
よく観察してみると脚に体重が乗るたびに膝が外側へ移動しています。
ゆるくなった膝でおこる「側方動揺性」という現症です。
こうなってくると膝の中の十字靱帯も緩んだり自然の経過で切れてしまったりし、歩くたびに関節の骨が動いて不安定なため痛みが強くなります。磨耗した軟骨から軟骨下の骨が顔をのぞかせてしまうこともあります。
この病気の患者様はどのような膝のいたみを訴えるかといいますと「椅子からの立ち上がり時に痛い」「砂利道を歩くと痛い」「胡坐をかくといたい」「同じ姿勢からの動かし始めがいたい」などといわれます。

花粉症について


花粉症の季節が近づいています。毎年、花粉が飛ぶこの季節には多くの方が目、鼻のかゆみ、鼻汁、流涙で辛い思いをしていますね。

テレビなどでもこの季節によく報道され、またマスクやめがねなど花粉症対策用のグッズも多数販売されています。

ドラッグストアでは甜茶(てんちゃ)なども売られています。

この季節はどこの耳鼻科の先生のところも、押しかける多くの患者様の手当てで忙しく対応されているようです。

花粉症の症状

くしゃみ、鼻汁(水溶性で、さらさら流れる鼻汁)、鼻つまりが主な症状です。

なみだ目と目のかゆみがあればさらにアレルギー性結膜炎という病名が付きます。

 喉頭アレルギーを併発すれば咳を伴うこともあります。


ところで花粉が飛来するのは春先だけでしょうか?

じつは春から夏にかけてはカモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリ、ギシギシからの花粉が飛散し、夏から秋にかけては、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどの花粉が飛散しています。つまり一年を通して花粉は飛び続けているといえます。人によってはどの植物の花粉に感作されているかによって、花粉症の症状が出現する時期が異なってくる事があります。
第二次世界大戦後全国の山地に植林された杉の木から春になると大量の花粉が飛散します。杉以外でもハンノキ、檜、白樺などからも花粉が飛びます。

春先に花粉症を引き起こす人が多いのはこのためです。

当院でも花粉症でも悩んでいる方の治療をおこない皆様に喜んでいただいております。

花粉症の治療

花粉症の治療は花粉の大量に飛び交う時期とそうでない時期の二つに分けて考えて行きます。

花粉が飛び交う季節には抗アレルギー剤での治療は有効です。

この治療もまだあまり花粉の飛ばない1月頃から服用を始めると、飛び交う花粉量が多くなっても

症状が軽くてすむようです。

抗アレルギー剤だけでは充分な効果が得られない場合には漢方薬の併用を考えてみると良いです。

漢方薬とアレル併用しても副作用をあまり心配せずに使うことができます。

抗アレルギー剤の副作用で眠くなる方は漢方薬単独での治療もできます。

これだけでも十分に効果を挙げられます。

漢方薬単独治療の場合もやや早めの時期からの服用がおすすめです。

漢方薬使用の醍醐味は大量に花粉が飛び交う季節をこえた時期の治療にあります。

さらに漢方薬は抗アレルギー剤と違い眠くなりません。

体に合った漢方薬を服用することで次の年の花粉症症状が軽減できるのです。

さらに治療を続けて薬を飲まなくても花粉の大量に飛び交う時期に症状の出ない状態を作ることもできます。

漢方薬を長く飲むことで大量の花粉が飛び交う季節でも楽に過ごせるようになります。

漢方薬で体の抵抗力が増したともいえますし、体質を改善できたともいえるのです。

    花粉症の漢方薬治療をご希望の方は平沼整形外科クリニックへお越しください

   ご希望の方はもちろん抗アレルギー剤も処方いたします

花粉症とは長い間毎年花粉にさらされていると、人のからだの中で花粉を異物として排除しようという反応が起きてきます。花粉(抗原)に対して過敏になった人体が、花粉を排除するために抗体という物質を作り出します。このとき花粉《抗原》が体につくと人のからだの抗体と花粉《抗原》が反応を起こします。これを抗原抗体反応といいます。ひとたび抗原抗体反応が起きるとアレルギー細胞を介して、ヒスタミンなどの化学物質を放出し、これがくしゃみ、鼻水、鼻閉を起こします。花粉症とは花粉に対するアレルギー反応で鼻炎や結膜炎を起こした状態を言います。

鼻や眼の粘膜に付着した花粉からアレルギーの原因となるアレルゲン(抗原)が溶け出し、粘膜に侵入します。

体の中にはリンパ球という細胞があります。アレルゲンを認識したリンパ球はIgE抗体をつくり出します。IgE抗体は肥満細胞に付着してアレルギーの準備状態にはいります。これを感作(かんさ)といいます。感作された肥満細胞にアレルゲン(つまり花粉)が結合すると、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質が放出され、この物質が血管や神経を刺激することでアレルギー症状(くしゃみ、鼻水、目のかゆみなど)が起こります

花粉症の治療 :  星状神経節ブロック注射は有効です
星状神経節ブロック注射は花粉症の治療に有効な手段の段の一つです。

内服薬を飲んでも充分な効果を感じられない方や、内服薬を飲むことで日常の生活に支障が出るような方におすすめの治療です。

内服薬の治療もそうですが、星状神経節ブロック注射も花粉症の流行する前から治療を始めることが大切です。このブロック注射の治療によって、うまくいけば次の花粉症の時期から症状が出なくなったり、かなり症状が改善されます。

星状神経節を注射によって刺激することによって、鼻粘膜の血流や自律神経の働きを活発に出来ます。

これによって、アレルギー性鼻炎や花粉症の症状であるくしゃみ、鼻づまりを軽くする事が出来るのです。この花粉症治療には、だいたい20回から30回をめどに首に注射をします。

しかしのどに注射をすることにためらいを感じられる方も多く存在するのではないかと思います。このような方にも安心してできる治療法があるのです。 私のクリニックで花粉症のために星状神経節ブロックを行なう患者様の数はそれほど多くはありません。ほとんどの方はそれ以外の方法で症状を軽くしています。 

頭痛についてのお話

頭痛で病院を受診し、精密検査を受けて「検査ではどこも悪いところはありませんよ」と医師に言われ鎮痛剤を処方された・・・・でも頭痛は治らない・・・・

そんな経験のある方は読んでみてください。

頭痛は日常の生活の中で普通に煩雑に見られる症状です。風邪を引いても頭が痛くなることがありますね。

そのため頭痛のことをつい軽く考えて、医療機関を訪れるよりもドラックストア−で売薬を購入している方が多いのも事実です。

頭痛があるために日々の生活に差しさわりがあってもほったらかしている人もいます。

そしてかなり長い期間にわたって頭痛で悩んでいる人もかなりの数に登ります。

頭痛のつらさはご本人にしかわかりません。

周囲の人たちも「たかが頭痛」と考えていることが多く見られます。

頭痛に対しての理解が得られにくく、軽視されやすいのです。

臨床の現場でも内科、脳神経外科、耳鼻科、眼科、婦人科、整形外科など多くの領域で頭痛を訴える患者様が見られます。

一般の方々と同様にこれら臨床各科の先生たちも頭痛について精通しているわけではありません。

医学部の授業でも髄膜炎、くも膜下出血、脳腫瘍などの主要な症状として頭痛は取り上げられます。医学生は頭痛を訴える患者様がいたときに何か病気がないか調べるような教育はされています。頭痛についての教育も受けています。

でも患者様が頭痛を訴えた場合、CT検査やMRI検査をして何もなければ安易に消炎鎮痛剤を処方するような医師がいまだに多いのです。

頭が痛いと「脳神経」に「脳出血」や「脳腫瘍」などの病気があるのではないかと心配になりますね。「ボケが心配」と認知症を心配する人もいます。

多くの頭痛は脳出血、脳腫瘍などの特別な病気でありません。

臨床の現場で見られる頭痛の多くは「何か病気があって、その病気の症状のひとつとして頭痛が起きている」わけではないのです。

だからCT, MRI,脳波検査をしても大多数の人は何も異常が発見できません。

頭痛についての知識は医師も一般の方々ももう少し持ったほうがよいと思えます。

他に病気があって起こる頭痛ではそのほかにいろいろな症状が伴ってきます。

このような頭痛は「二次性の頭痛」または「症候性の頭痛」といわれますが、実際にはそれほど多くはありません。

肩こりや腰痛を街のマッサージ室や整体院で施療してもらっている方は多くおられるとおもいます。マッサージを受ければ気持ちもよく、症状も改善している方はたくさんいるでしょう。

私の診察室を訪れる患者様の中にもこのような施術を受けている方が多く見受けられます。施術直後はとても楽になった気がするがすぐに肩がこったり腰が痛くなったりし、いつまでたっても楽にならないと訴える方はかなりの数にのぼります。 なぜでしょうか?

なぜ肩がこるのか・・その根本のところをしっかり話してくれる先生を探してください。

骨盤のゆがみは理由にならないと思います。

多くの皆さんが悩んでいる頭痛は「片頭痛」「緊張型頭痛」などが多いと思います。

頭痛にはそのほかに「群発頭痛」や「三叉神経痛」「後頭神経痛」に伴う頭痛などがあります。

これらの頭痛は脳に特別の病気があるわけではありません。痛みの原因は頭頸部の筋肉、血管、末梢神経などにあります。

それでも頭痛の実際の診療では患者様にCTMRIなどの検査をおねがいします。

なぜなら脳出血、脳腫瘍など命にかかわるものが有り、そのままにしておけない病気がないことを確認することが大切だからです。

また、患者様も頭痛があって病院を受診しても、其れは頭痛がひどくつらいからではなく背景にある脳腫瘍やくも膜下出血などが心配でCTMRIなどの検査を初めから希望していることが多いからでもあります。

最初に患者様が病院を受診したときにはまずいろいろなことを訊かれると思います。頭痛は片側なのか両側なのか、頭の後ろ側なのか、また頭全体が痛いのかなど痛みの部位を訊かれます。次には頭痛がいつからでているのか、毎日出ているのか、一月に何回くらい出るのか、たまにしか出ないのかなど頭痛の出現頻度も大切です。季節性の痛みなのかも訊かれます。痛みの性質も大切です。大まかに次のように分かれます。①「ジーンと痛い」「ドーンと痛い」締め付けられるような痛みだ」など持続性のあるあまり痛みの程度が変化しない均一的な痛み②「心臓の鼓動と一致するような痛み」「脈を打つような痛み」「ズキン,ズキンと痛い」などと表現されるような拍動性の痛み③「針で刺されたような痛み」「電気が走るような痛み」「ピリッと痛む」などと表現されるような電撃性の痛みあまり痛いと「なんだかよくわからない」と答える患者様もいますが可能な限り痛みの性質はご自身で分析しておいてください。

頭痛の出現の仕方についても訊かれます。

①「いつとはなく痛みが出てきた」「気がついたら痛かった」などはっきりと痛みが出たときを特定できない場合

②「急にいたくなった」「一瞬でいたくなった」「数分または十数分の経過でいたくなった」など痛みが出たときを特定できる場合

③「痛みが出る前に予兆がある」場合

などがあります

痛みが出た場合どのような状態になるか・・・も訊かれると思います。

     体をあっちへむけこっちへ向けじっとしていられない

のた打ち回るようだ

     痛いので「じーっ」と動かずにいるほうがらくだ

     横に寝たほうがらくだ

     いやむしろ体を起こしていたほうがらくだ

     頚の動きでいたい

     どんな動きも関係なくいたい

などなどですが・・・・当てはまる方はいますか?

話しはすこし跳びますが三叉神経痛という病気をご存知ですか?

こめかみから頬にかけてピリッと痛くなります。最初痛みはピリッとしたもので一瞬の痛みです。片側性の電撃痛とも表現します。激烈な痛みが数秒から23分続きます。

この痛みが出たり出なかったりを繰り返します。食事、会話、洗顔、歯磨きなどの日常の動作がきっかけで起きてもきます。

ひどくなると持続性の痛みとして感じられることもあります。

この三叉神経痛を頭痛ととらえて病院を受診する患者様もいます。

またこの痛みのことを「顔面神経痛」と話す方がいます。

顔面神経は三叉神経と同じ脳神経ですが顔面神経で問題になるのは「麻痺」です。

いたみは三叉神経の障害でおきます。この三叉神経は漢字でわかるように三つの枝に分かれています。

第一枝(眼窩上神経)はちょうど眉毛のあたりの頭蓋骨にあいた小さな穴から出てきて額から前側頭部に分布します。

第二枝(上顎神経、眼窩下神経)頬のあたりに分布します

第三枝(頤神経、下顎神経)下顎に分布します。

第二枝、第三枝の痛みが多く、第一枝の痛みは少ないそうです。

私の外来に今三叉神経第一枝、第二枝の神経痛でかかっている方がいます。

この方は右の側頭部痛、目の奥の痛み、頬の痛みを自覚されています。

教育職の方で学術集会のころにハードワークになり疲労してくると症状が悪化します。

すでに他の病院で診断もついていた方でした。

普段の治療は当院でおこない、疼痛が悪化すると大学病院のペインクリニックで治療をしています。最近になり精密検査の結果、ペインクリニックで手術を勧められたそうです。

脳神経外科にお願いして施行する手術です。

頭の骨の中で三叉神経の周囲の血管が三叉神経を圧迫して神経痛が起きるような病態の場合、三叉神経から圧迫している血管を剥離します。この手術をジャネッタ手術といいます。

成功率は90%と高いのですが、15%の再発率も報告されています。

またまた横道にそれてゆきますが・・・ 

もう123年前のことです。神奈川県の屏風ヶ浦病院に勤務していたころ私の外来に痛風でかかっていた30台後半の男性患者様から相談を受けたことがあります。

相談内容は「セックスをすると決まって頭が痛くなる。脳の血管が切れたりしないか心配なのですが・・・」ということでした。

皆さんはこのような頭痛ご存知ですか?

何か特定の作業、動作の後で頭痛がするという人がいます。たとえば咳で、水泳、テニス、ランニング、ボート漕ぎ、エアロビクスなどのスポーツや排尿、排便などの行為で起きてくる頭痛を『労作性の頭痛』と言います。

「本当かな?」と思う人も多いと思いますが労作性頭痛は存在します。

男女比は報告により異なりはっきりしません。

頭痛は両側性、拍動性です。部位は後頭部痛、頭頂部痛が多いようです。

多くは特段の病気がないものですが、一部に隠れた病気が存在する可能性もありますので

診察、検査は一度受けたほうがよいと思います。

何もなければ対処法は誘引となるような行為を避けることが一番です。

この患者様には「悪い病気が隠れている危険は少ないので心配はしないでよい」と話しました。

一部の患者様で、ある鎮痛消炎剤の予防投与が有効との報告もありますが全員に効くわけではないようです。

21年9月29日

肩こり、頭痛を訴えて受診する方にお話をうかがうと、多くの方は市販の湿布やサプリメント、マッサージ、整体治療、カイロプラクティク、針治療、プラセンタ注射など自分のできる範囲でいろいろな解決法を探し治療を受けています。
それでも肩こりが取れず悩んだ末に私のクリニックを訪れています。
どの治療も効果がなかったのでしょうか?
一つ一つの治療法にはそれなりの歴史と経験があります。効果は期待できるはずです。
それでも治らなずにいろいろな施設を転々としているかたがたがいるのはなぜでしょうか?
鍼治療を長くしてみたが治らないとしたら、鍼はまったく効果のない治療法なのでしょうか?
痛みの治療に鍼はとても有効な方法だと私は思います。
でも鍼治療は効かなかったと患者様は訴えるのです。
マッサージ、整体治療、カイロプラクティクなどを経験した患者様も結局治らずに当院を受診して
います。
一つ一つの治療法には有効性はあると思います。それでも治らない人が存在するのはそれなりの理由があるかもしれないと思っています。
私のクリニックを受診した患者様にいくつかの治療法を提案したとき「この治療は効かなかったからしたくない」「こんな治療は前にやってるから何かほかの治療で治せ」という方も多く存在します。でもやり方しだいで、以前経験してだめだった治療法も有効に働く症例をたくさん診させていただいたことから、一つ一つの治療法を一度だめだったからといって捨て去るようなことはやめていただきたいと思っています。

同じ治療法を続けて肩こりが取れないとしても、その治療法がまったくだめなものとは限りません。



医師国家試験に落ちた人のために予備校が存在するのをごぞんじですか?

この予備校は現役の医学生のためにも講座を開いています。大学の父母会がお金を出して6年生全員がこの予備校のインターネット講座の受講ができるようにしたりしています。

学校で勉強し、まじめに実習をこなしてもそれだけでは医師国家試験は受からない状況なのかもしれません。

万が一医師国家試験を落ちて予備校に通学するとなると年間250万近い授業料を払って予備校に通わせるわけです。

京王線各駅に時々配布されている「アイボリー」という冊子がある。

京王線鉛線に住まわれる著名人のお話や沿線のおいしいお店、立ち寄ってみたくなるような場所を掲載している。

今も京王線沿線の住人だが、まだ勤務医だった頃は柴崎駅から渋谷まで京王線を利用していた。

その頃からこの冊子が配布されると必ず読んでいた。

行きたいお店があれば、家族で出かけたりもし、結構重宝していた。

最近は車で通勤する機会が増え、この冊子を目にすることが少なくなったが

見つければ今でも必ず読んでいる。皆さんの中にも京王線を利用する方がいると思うが、この冊子を見かけたらぜひ手にとって読んで見てほしい。

最近Web上であいぼりーのバックナンバーを読めることを知り読み返している。

私は美容整形外科医ではない。

だが、「プチ整形」と呼ばれるボトックスやヒアルロン酸注射、コラーゲン注射によるしわ取りならできる。もちろん神田美容外科形成外科院長・征矢野 進一先生のようなその道のプロにはかなわない。少し前に先生の手術を拝見したが、格段にレベルが高い。今、多くの皮膚科や泌尿器科の開業医がレーザー照射によるしみ取りやケミカルピーリングによる美白それに上記注射によるしわとりなど、健康保険外の美容皮膚科治療を積極的に行っている。高い研修費を支払ってこれらの技術を習得する講習会で勉強し、実際に治療を行っている。その医院独自の化粧品の販売も多くの先生が行っている。

これは多くのドクターが開業に走っていることも関係している。

開業する人が増えればそれだけ患者の奪い合いが始まる。できるだけ自分の医院に患者を集めようと思えば、診療内容にも付加価値をつけなければ患者が集まらない。

お母さんと赤ちゃんをつなぐ臍帯(さいたい)は、その中に含まれる血液(臍帯血)に存在する造血幹細胞を移植することで白血病や再生不良性貧血などの難治性血液疾患の根本的治療ができることをご存知でしょうか?
これは最近の医療技術の成果の一つです。
この臍帯と子宮を結合しているのが胎盤(プラセンタ)です。
そしてプラセンタの有効成分を抽出した医薬品(プラセンタエキス)は昭和30年代から開発され臨床的には更年期障害や乳汁分泌不全それに肝機能障害の治療に用いられてきました。
長い臨床使用の中で、このプラセンタエキスには多くの効能効果があることがわかっています。

介護保険意見書を作成するときには、患者様の物忘れの状態を記載する項目があります。年齢とともに物忘れしやすくなってゆくものですが、中には認知症が潜んでいることがあるからです。

「人や物の名前が浮かばない」

「今何をしようとしたか思い出せない」

などの経験は皆さんの中にもおいでかと思います。

日常生活に不自由なくらいに物忘れが起これば少し考えなければいけません。

ジェネリック医薬品について

ジェネリック医薬品とは先行して開発・発売された医薬品の特許が切れた段階で

他の製薬会社が同じ構造を持った製品を作成し販売した時に、この後発医薬品を

ジェネリック医薬品といいます。

同一の成分を含み同一の剤型であり、効能効果・用法なども同じものです。

薬を開発する費用がかからない分、安く作れるというメリットがあります。

同じ薬効なら安い物で済ませたいのは確かです。

お薬にはその薬品以外にも製品を安定化させる目的で添加物が入っていますが、

この添加物は先行薬品とジェネリック医薬品とで違うこともあります。このため

薬の副作用に関して先行薬品とジェネリック医薬品とで差が出ることもあります。

保険医療の中で厚生労働省はジェネリック医薬品使用を推進しており、今後も皆さんが

ジェネリック医薬品を服用する機会も多くなります。

副作用など何かあったときには先行薬品を開発する力を持った製薬会社のほうがその対応がよいと推察されます。

高齢になって起こる関節の痛みは関節の軟骨の変化が原因で起こってきます。

関節は骨だけでなく、軟骨、靭帯、関節包などでできています。この中で軟骨は関節を曲げた時にスムースに動くようにできています。軟骨の摩擦係数はかなり低いのです。

この軟骨は高齢になるとその質が変化し、弾力がなくなり傷つきやすくなります。

そうなると軟骨がすりへり、軟骨の下の骨が変形を起こしてきます。

さらには変質した軟骨から炎症を引き起こす物質が出てきて、関節炎を引き起こします。

この状態になると関節痛が起きてくると考えられています。

膝関節では変形がすすむと、体重の膝へのかかり方が変化し、さらに軟骨変性、骨の変形を悪化させます。

変形性関節症の中で変形性膝関節症は、痛みによる移動能力の低下をまねきます。高齢化のすすんだ日本においては多くの患者様が膝の痛みに悩んでいます。

下肢筋力強化訓練

足底装具により膝関節への体重負荷をへらす治療

温熱療法、干渉波などの物理療法

お薬の治療としては

1)消炎鎮痛剤・・・いわゆる痛み止め・・・・の内服

2)ヒアルロン酸、局所麻酔剤、副腎皮質ホルモンの関節腔内投与

3)湿布

4)膝サポータでの固定

などがおこなわれています。

これらの治療でのなかなか膝関節痛が改善しないで膝関節の変形が進行すれば、手術も治療の選択枝のひとつになります。

当医院ではこのほかに針治療や炭酸ガス治療など膝の痛みを改善するための手段をご提案しています。詳しいことは院長にご相談ください。

またこれらの治療をおこなっていったん膝関節痛がよくなっても「日ごろの手入れ」をおこたらないようにいたしましょう。

膝をひやさない・・積極的に温める

重いものを持って長い距離を歩かない

下肢筋力強化訓練は止めない

などの注意が必要です。

膝の痛みでサプリメントを利用している人は多いのではないでしょうか

当院の患者様も多くの方が、なんらかのサプリメントを飲んでいらっしゃいます。

サプリメントは本来、健康維持に必要なビタミン類やミネラルなどをさす言葉です。

でも現在は広い意味で健康に良い食品群のことをサプリメントと呼んでいます。

変形性膝関節症にたいするサプリメントとしては

ヒアルロン酸

グルコサミン

コンドロイチン

コラーゲンなどが挙げられます。

また多くのメーカーから付加価値のついた商品がたくさん販売されています。皆さんもたぶんどれを選んでよいのか迷うのではないでしょうか。

患者様からはどのようなものがよいかと良く訊かれます。

現在のところ、この中ではグルコサミンをお勧めしています。グルコサミンはヨーロッパの一部の国や、お隣の韓国では国家がみとめたお薬として流通していると聞いています。ただしあくまで自己責任での使用となります。

 

昔は勃起ができず性交渉がうまくいかないときに「インポテンツ」と言い表していたのですが、これは完全に勃起機能が廃絶した状態をいいます。

そこまで行かなくても「勃起するのにやたら時間がかかる」「勃起の持続時間が短い」「性交渉の途中でなえてしまう」など満足行く性交渉ができない状態を勃起障害(ED)といいます。

原因にはメンタルな側面とフィジカルな側面を考えることになります。

ストレスの多い現代ですから精神的、肉体的なストレスが大いに影響することは考えられます。

肉体的な疲労なら十分な休息をとれば勃起機能も回復します。

でも背景に何か病気が隠されていることが原因でEDが起こっていることもあります。

・・・・・続く

EDの原因は「心の問題」だけではありません。実は
EDは陰茎の血管が動脈硬化をおこして起こることが多いのです。
この動脈硬化は糖尿病、高血圧、高脂血症、高尿酸血症などで起こりやすくなります。
糖尿病、高血圧、高脂血症などは生活習慣病といわれ個人の生活習慣が深くかかわってきます。これに肥満が合併すればメタボリックシンドロームとよばれることになります。
最近EDはこの生活習慣病の最初に現れるサインと考えられるようになってきました。
ED患者さんに高血圧症や高脂血症を合併する割合は40%にものぼるといwれているのです。
逆にいいますとEDがある人は生活習慣病が背景にないかを調べたほうが良いのです。
生活習慣病を治療することでEDの改善率もアップするかもしれませんよ。

武蔵高校鵜原寮

子供がまだちいさいころ、高校の仲間と毎年学校の海の寮で集まっていました。

子供の受験などがありしばらくは集合できませんでしたが

14年ぶりに武蔵高校鵜原寮に集まりました。そのときの写真です。

PET検査をご存知ですか?

小さながんを見つけるには有効な検査です。

私はPET検査は横浜のゆうあいクリニックでしていただいています。

少し高額ですが健康には帰られないと思い、健康診断のつもりで毎年PET検査を受けています。

今年の検査でも特にガンを疑わせるような所見はありませんでした。説明をいただいた先生(某私立医科大学の放射線科教授)から両肩に炎症を疑わせる取り込みがあると指摘いただきました。

右肩の取り込みが強く見えます。

実は半年前から両肩痛を自覚していました。

肩関節周囲炎と診断し内服薬を服用、左側はかなり改善したのですがまだ右側が痛いのです。このPET検査の所見から四十肩は炎症なのだと納得した次第です。

 

今年の夏に日本学術会議の会長から一つの談話が出されました。ホメオパシーという代替医療を科学的根拠がないので医療従事者はつかわないようにとの内容です。

患者様にお薬を処方するとき、多くの方が副作用を心配しおたずねになります。中には薬を拒否する方もいます。近代医学の治療には副作用がついて回ります。作用、副作用を熟知しうまく利用すれば病気は治ります。しかし副作用の恐ろしさもマスコミを通じ多くの方々が知っていますので心配になるのだと思います。また治療による合併症や薬の副作用を経験した人は西洋医学の治療を怖がる傾向があります。手術や薬以外の治療を希望する人は鍼灸、マッサージ、整体、カイロプラクティック、ホメオパシーなど代替医療と呼ばれるものに流れてゆきます。

アメリカではリラクセーション、ハーブ療法、カイロプラクティックなどと同列に鍼灸や漢方薬がきているそうですが、私は漢方薬はしっかりした治療理論をもち経験に裏付けられた西洋医学にならぶ医療と思っています。(鍼もそうです)

 何事もそうですが間違った知識でことを行えば物事は失敗します。代替医療が悪いのではありません。正しい知識で治療に使っていけば、良い結果が得られたかも知れないと思います。

3D映像を楽しめるテレビや映画の宣伝がテレビコマーシャルでも目立っています。
立体映像が楽しめるのはうれしいのだが頭痛や眼精疲労のきっかけになる可能性があります。8月10日の毎日新聞では国民生活センターに3D画像を見た後の頭痛や眼精疲労についての相談が寄せられていると報道しているます。
テレビの映像が問題になった例としては1997年アニメ「ポケットモンスター」を見ていた子供たちがてんかん発作の一種といわれる光過敏性発作がある。

アニメやテレビゲームでは、特に幼年層を中心として映像への意識や注意の没入度が非常に高く、画面からほとんど目をそらすこともなく視聴しています。

もともと発作を起こす可能性がある子供は光刺激をうけて、てんかん発作を誘発してしまったわけです。

立体画像をみることでおきる頭痛や眼精疲労が大きな問題にならなければ良いなと思っています。

眼の角膜は外から入ってくる光を屈折させて網膜に像を結ばせるための組織です。
透明で光を透過させますが、コラーゲン繊維からできており非常に外力に弱いものです。
外傷や感染で簡単に破壊されます。
しかし今では、人の角膜を移植することで角膜損傷で失われた視力を回復することができます。移植する角膜はアイバンクなどに登録された方からいただくわけですが、
ドナーの数が足りないのが現状です。
失明の危機にあっても角膜移植を受けられない患者様も多いわけです。
他人からいただくわけですから拒絶反応の問題も解決させなければなりません。
また他人の角膜から病気が移植された患者様に伝播する可能性もあります。
メディカル・トリビューンの記事によると人のコラーゲンを出発物質として
生合成させ、角膜を人工的に作ることに成功したそうです。
まだ試験段階ですがこの生合成した角膜を10人の患者様に移植したのだそうです。
傷ついた角膜を除去し、生合成角膜の移植片で置換します。
手術後2年の経過観察では9人の患者様では健常な眼組織に似た角膜が再生できたそうです。
視力も改善がありコンタクトレンズを装着すれば全員で通常の角膜移植で得られるのと同じ
視力が得られたといいます。
通常の角膜移植では起こりうる拒絶反応もおこらず、長期にわたる免疫抑制剤の必要もなかったとのことでかなり期待の持てる技術と考えられます。

東洋医学の考え方の中に「未病を治す」というものがあります。「未病」は「未だ病(やまい)にあらず」という意味です。「健康」ではありません。病気ではないが放置すればそのうち発病するかもしれないからだの状態をいいます。「未病を治す」とは病気になる前にその芽を摘んでしまいましょうということです。病気になって医者にかかるのではなく病気になる前に片寄った体のコンディションを整えて発病させないようにすることが大切です。現在の医学でいえば「予防医学」がそれに当たる言葉でしょうか。病気になってからでは治すのには時間と費用がかかります。

「未病を治す」ことで無駄な医療費を抑えてゆくことができます。

漢方薬治療にはこの「未病を治す」の考え方が古くから存在いたします。また、そのための食養生、呼吸法、鍼灸などが漢方薬と一緒に存在しています。

私のクリニックを受診する患者様でも多くの方が医療機関から処方される『お薬』以外に何らかのサプリメントを使用しています。初診時にサプリメントを飲んでいることを話してくれる患者様もいますが、『薬ではない』からと話さない方もいます。

お薬に準じた位置づけで考えていただきたいものと思います。

サプリメントは使い方によっては病気になりにくい体つくりに役立ちます。サプリメントの中には「紅麹」のようにそのままで食品材料というものもあります。これなどはまさに食養生だと思いますがいかがでしょう。

高コレステロール血症は動脈硬化を引き起こす原因として有名です。健康診断などで指摘された方はしっかりと治療をして動脈硬化から引き起こされる脳梗塞や心筋梗塞などの病気にかからないように注意しましょう。
女性は閉経後コレステロールが上昇傾向になります。このため多くの女性が高脂血症になってしまいます。
善玉コレステロールといわれるHDLは血管の壁に堆積したコレステロールを回収してくれます。これに対し悪玉コレステロールといわれるLDLは血管壁に入り込み血管の内腔を狭くします。また中性脂肪も血管壁に入り込み血液の流れを阻みます。
幸いなことに現在ではコレステロールの合成過程ををブロックするスタチン製剤が高脂血症の治療に活躍しています。
比較的安全なお薬ですがそれでも肝障害や筋肉の障害が副作用として起きる可能性があります。
スタチン製剤はコレステロールの合成過程ををブロックするだけでなくコエンザイムQ10の合成もブロックしてしまいます。
スタチン製剤でコレステロールが低下するのはいいのですが同時にコエンザイムQ10も30%から50%もその合成が阻害されてしまいます。代謝に重要なコエンザイムQ10を補いながらスタチン製剤を服用することが健康を維持するためには重要なことになります。
コエンザイムQ10 が体内で不足すると疲れやすく、だるさを自覚するようになります。
私もスタチン製剤を服用していますがこれと平行してコエンザイムQ10も服用し健康維持につとめています。

フレンチパラドックスという言葉があります。アルコール消費の多い地域には高血圧や脳血管障害が多いことがわかっていますが、ワイン消費の多いフランスではこれらの病気の発生頻度が低いことを表す言葉です。
ワインに含まれるポリフェノールのひとつでレスベラトロールというものがこの現象を起こす有力な物質として考えられています。赤ワインに多くふくまれており日本でもサプリメントとして手に入ります。
このレスベラトロールという物質はその抗酸化作用からアンチエイジング効果が期待される物質として日本でも有名です。しかしワインに含まれるレスベラトロールは少量しか吸収されないため体の中でどのような形で効果を発揮するのかはっきりとわかっていませんでした。
そのレスベラトロールが働くメカニズムの1つとしてレスベラトロールが消化管の知覚神経を刺激して、脳神経の中の海馬という部位でのIGF−1を増やすことで作用していることが発見されました。
レスベラトロールは短期記憶や学習機能などをつかさどる脳神経に働きその機能を改善することが、動物実験からわかっています。人での認知症の改善効果はまだ確認されていないと思いますが認知症の予防には役立つかもしれませんね。

毎日新聞の8月3夕刊の記事に「プチ不調」という言葉が出ていました。 肩こりや下痢、冷えなどの症状で、医療機関でいろいろ調べて頂いても明らかな病気は発見されないからだの不調のことを言っているようです。 不調を気にする方はいくつもの病院をはしごすることになりますが一向に原因がわからず悩み続けることになります。 このような「プチ不調」に悩む働く女性が多いことを記事は報告しています。 このなかで仕事場でのストレスが下痢の原因になったり、冷房による冷えが生理痛につながることを述べていますが、私が「なるほど」と思ったのはこれらの「プチ不調」対策として栄養食品や薬にたよるばかりでなく、食生活の乱れや薄着による冷えなどの体へのマイナス要因を減らすことが大事だとの指摘です。 多くの方々は健康のためにとドリンク剤を飲んだりサプリメントを飲んだり、スポーツジムに通ったりしていますが、それよりも夜更かしをしたり、暴飲暴食やエアコンの効いた室内で薄着でいたりしないことに目を向けてみたらいかがでしょうか? 体に悪いと思うことをなるべく避けて生活することのほうが薬に頼るよりはよほど効果的なのだと思います。

私の家では最近オリーブオイルを家庭で使う機会が増えています。朝食のパンにバターの代わりにオリーブオイルをつけて食べるのはここ一年の習慣になっています。オリーブオイルは悪玉コレステロールを低下させるとともに善玉コレステロールを増やす作用があります。これはオリーブオイルに含まれるオレイン酸という脂肪酸の働きによります。オレイン酸にはコレステロールを低下させるだけでなく血圧を下げる作用もあります。
さらには抗炎症作用、抗酸化作用もあるそうです。抗酸化作用はアンチエイジングを考えたときまず大切な機能のひとつです。年齢とともに進行する老化の大きな原因が酸化です。この作用を押さえる働きのあるオリーブオイルを摂取する事は、私たちの健康を維持するために大切な食材だと思います。

体力の衰え 肥満

今年はいろいろなことがあってあまり自分のことをcareすることもなかった。

健康診断で体重が71kgを超え、96㎝とふとってしまった。体重が増えただけではなく下肢筋力の衰えも自覚。

路側帯の白い線の上をはみ出さずに歩ことするが30mに2,3回ふみはずしてしまう。

体重を減らすことと筋力を取り戻したくて何か手頃な運動はないかと探した結果、NHKためしてガッテンの書籍を本屋で見つけた。

まずは

①スローステップ運動 1回10分 一日1から2回 

②スロー筋トレからスロースクワット イスでのひざ上げ 適時

食事制限なし アルコール制限なしでやってみた結果です。

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高齢者には腰痛、下肢痛を訴える方が多い。高齢社会をむかえて確実に腰痛患者さんは増えている。そんな腰痛を起こす病気の中に腰部脊椎管狭窄症がある。 脊髄神経は脊椎の中を通っている。脊髄神経が通る脊椎の中の管を脊椎管と呼ぶが この脊椎管が何らかの原因で狭くなったために神経やその周りにある血管が圧迫されておこる病気だ。 腰痛、下肢痛、下肢のしびれがおこる。 腰部脊椎管狭窄症ではこれらの症状の起こり方に特徴がある。 長く立っていたり、歩くことで症状が出現する。少し休憩すると症状が軽くなりまた歩けるようになる。 症状が出にくいため多くの方が自転車を利用している。 患者様を問診することがこの病気を見つけるのにいちばん大切となる

葛根湯というお薬をご存知の方も多いと思います。
風邪薬として有名ですね。
でも「葛根湯を飲んだけれど前々風邪の症状が取れなかった。効かなかったよ。」と思っている人も多いのではないでしょうか?
葛根湯は風邪のごく初期に服用する必要があります。
風邪の初期で「寒気がする」「肩や首がこってからだがゾクゾクしている」時期が飲むタイミングです。まだ発熱していない時期で汗も出ていません。
このような時期に葛根等を飲むと発汗とともに症状が軽くなり体が楽になってゆきます。
すでに発熱して汗をかいている時期に葛根湯をのんでも効きません。
葛根湯を飲んでも効かなかった人の多くは飲む時期が遅かった可能性があるのです。

腰部脊椎管狭窄症と区別しなければいけない病気がいくつかある。 症状の起き方が似ていて、少し歩くと下肢痛がひどくなり歩けなくなるが、休息をとると症状がなくなり、再び歩けるようになる「間欠性は行」を起こす閉塞性動脈硬化症という病気がある。腰部脊椎管狭窄症もこの「間欠性跛行 」をおこす病気だ。 足の動脈を触れてみて、触れないときは閉塞性動脈硬化症を疑って検査をしなければならない。

プラセンタエキス注射は適応を認められた肝機能障害や更年期障害、乳汁分泌障害のほかにさまざまな病気の治療に応用されています。
私のクリニックでは整形外科疾患のなかでは脊椎管狭窄症を代表とする腰痛、それに肩こり、関節痛などの治療に応用しています。そのほかには花粉症、冷え症、舌痛症など難治性疼痛にも使っています。
他の国ではどうでしょう?
韓国は最近プラセンタエキスが注射療法以外にも流行しているそうです。美容外科の盛んな国ですから、プラセンタ注射が国内に紹介されてからあっという間に広まったようです。確かに美容には最良のお薬だと思います。
1998年に日本の日本生物製剤(株)のお薬が韓国で認可を得ていますが、プラセンタエキス注射が一般の方に認知されたのはここ数年のようです。
2003年には韓国の医師による研究会も立ち上がっています。
急速に広まる中、10数社に上るメーカーからプラセンタエキスが製造販売されたそうです。先日、家内の友人からのプレゼントには韓国製の羊の胎盤エキスを含んだフェイスパックがありました。ハングル文字が並んでいます。面白そうなのでこっそり使ってみたのですが結構肌のコンディションが整いつるつるになりました。
現在日本では注射以外のプラセンタエキス剤は豚が主流です。そのほかに馬プラセンタもあるようですね。注射は人の胎盤を使ったものが使われています。

また現在ロシアでは肝機能障害、慢性再発性ヘルペス、アトピー性皮膚炎の治療で使われているそうです。

腰部脊椎管狭窄症の治療は薬具療法、神経ブロックなどがある。物療法、物理療法、運動療法、装 身体に負担をかけないようにして日常生活を送っていただくことがたいせつになる。足腰を鍛えようと無理な運動をすることは腰部脊椎管狭窄症の症状を悪化させることになりかねないので謹んでほしい。 薬物療法には消炎鎮痛剤、末梢血流の改善剤などがある。 物理療法には温熱療法、腰部の牽引療法、低周波治療などがある。 装具療法もコルセットを装着していただくと痛みが軽くなることがあり、大切だ。 神経ブロックも症例を選んでおこなえばかなり有効と考えている。

インフルエンザと漢方薬
2009年の新型インフルエンザはあまりひどい被害を出さずにすみましたがワクチンが国民全体に行き渡らず優先順位が決められたりして、何かと話題になりました。
2010年もそろそろインフルエンザが流行してきています。
インフルエンザの治療には抗ウイルス薬が有効です。発病初期に抗ウイルス薬を投与することで、症状が軽減されるとともに、罹病期間が短縮できます。10歳以上20歳以下の患者様では抗ウイルス薬のタミフルで異常行動が起きる懸念が取りざたされています。この異常行動を心配するならもう一つの抗ウイルス薬のリレンザを吸入させることもよいかと思います。
ただ吸入薬は気管支喘息の患者様では逆に気道を刺激することになり、喘息発作を誘発することにもつながりかねません。
もう一つタミフルは胃腸障害のある人では、内服により胃腸障害が悪化する可能性もあります。
よいお薬ではありますが副作用を持っていることに注意して服用するよいにしましょう。

腰部脊椎管狭窄症の症状が悪化して歩けなくなったり、寝たきりになることはあまり心配しないほうがよい。 確かに痛みがひどくて歩行もままならずに入院するかたもいる。そんな患者様を治療していて「これはもう手術が必要だ」と思うこともたくさんある。それでも患者様が出血性胃潰瘍を合併していて麻酔科からストップがかかり手術できないような困った状況もある。このような方を保存的に治療し続けてゆくと、時間はかかるが元と同じくらいに回復してしまう方もいる。 もちろん、手術をしてよくなる人もいれば不幸にして手術をしても改善しない方もおられる。ただ、寝たきりにまでなることは極めてまれなことと思っていただきたい。 ただし、急に排尿や排便がコントロールできなくなった時はすぐに手術をおこなったほうがよい。 いつか痛みは取れるものなのだと思い、治療を私たちにまかせていただきたい

抗ウイルス薬のタミフル、リレンザは有効なお薬ではあります。タミフルだけで治療をしていると時に、強い咳や喉の痛みが残ることがあります。
私は漢方薬と抗ウイルス薬を併用した方が、このような後遺する症状が少ないように思います。スッキリと治るように思います。

インフルエンザに麻黄湯で治療を行いますと抗ウイルス薬とほぼ同じ効果が得られるという報告もでています。しかし麻黄湯をはじめとする漢方薬は投与する時期を誤れば効果が出ません。患者様の体の状態にあわせて処方を変えてゆく必要があります。
以前、葛根湯の風邪に対する効果についてもブログに掲載させていただいたように、風邪に対する漢方薬治療は患者様のコンディションにあわせて投与する薬を選択することが特に大切に思います。

麻黄湯、葛根湯、桂枝湯などはどれも体を温めるお薬です。これらのお薬をインフルエンザで発熱している患者様に投与すると解熱作用を出してきます。
これらの漢方薬は服用することで発熱する方向に働き、その結果ウイルスを殺すことで炎症を抑え解熱に働くのだと考えられています。

脊髄神経が圧迫を受ける場所から3つに分類できる ① 馬尾神経が圧迫される馬尾型 ② 脊髄神経から枝分れした神経根が圧迫される神経根型 ③ ①と②があわさった混合型 ①の症状は両側下肢、殿部、会陰部の感覚異常 ②の症状は片側の下肢、殿部の疼痛 ③①と②の合わさった症状 しかしこれらの症状があればすべて腰部脊椎管狭窄症というわけにはいかない。 同じような症状を持つ整形外科的疾患はたくさんある。

インフルエンザにかかり、発熱している患者さんに解熱剤を出す先生もまだいるのかもしれません。インフルエンザで発熱しているのは、生体がウイルスを殺そうとする抗病反応です。実験的には38.5度の発熱が6時間続くとウイルスは死滅するそうです。

受験期の子供さんは抵抗力が低下していることが多く見受けられます。この時期のお子さんには麻黄湯よりは麻黄附子細辛湯が有効な場合もあります。


もう一つ麻黄湯を服用して発汗し、解熱してきた時、もうそれ以上麻黄湯を飲まない方がよいのです。麻黄湯はインフルエンザであっても、まだ汗をかかない時期のお薬なんだと思います。

骨粗鬆症と転倒

私たちは年齢を重ねるごとに転びやすくなります。

体のバランスを保つ能力が衰えて筋力も低下してくるためです。

いつどんなときに転ぶのでしょうか?

皆さんは階段や坂道で転ぶことが多いと思いますか?

実は平坦な道で転ぶ方が一番多いのです。

年齢と共に歩き方が変わってゆきます。お年よりは歩行時につま先が引っかかりやすくなるため転びやすくなると言われています。

そして若い方ならどうということのない転倒で骨折もします。これは骨が簡単に折れやすい状態(骨粗鬆症)になってゆくからです。

骨折を起こせば治療のためにギプスで固定したり、手術をしてばらばらになった骨を元の位置に戻し、金属で固定をしなければなりません。固定をすれば体の運動が制限されるため体全体の筋肉の力がさらに落ち、関節も硬く動かなくなります。こうして立つ能力、歩く能力がそこなわれ、一部の人はねたきりや車椅子の生活になってしまいます。そこまではならなくても転びやすさは助長されてまた転ぶという悪循環に陥ります。

歩行時の注意点としましては

両手に物を持って歩かないこと。ポケットに手を突っ込んで歩かないこと。

これは転びそうになったとき手がふさがっていると手で支えたり物につかまったりできないため転んで打撲・骨折しやすいからです。

ご婦人は裾が足に絡まりやすいので和服は避けたほうがよいかもしれません。

履物も滑りにくい底を持っていること、足にあったサイズであることが大切です。草履、サンダルは脱げやすいのでやめておきましょう

杖を持つことに抵抗感があるかたも多いのですがこれも「転ばぬ先の杖」と考えてお使いいただきたいと思います。

普段暮らしている家の中にも各所に転びやすい場所があります。居間、玄関のマットのへり、階段、各部屋の入り口の段差、浴室、などです。また電気器具のコードも足を引っ掛けて転ぶ危険があります。このように転びやすい箇所を工夫して「バリアフリー」という言葉を宣伝に使っている住宅メーカーや建売のマンションが多く見られますね。

高年齢の方ほどいろいろな病気を抱えていることが多いのですが、病気の中には転びやすさが潜んでいる場合があります。高齢になることでかかった病気や、その治療のためのお薬でふらつきやすくなって転ぶことが起こりえるのです。

目が不自由であったり体に痛いところを抱えていたり、神経系統の病気にかかったりすると転びやすくなります。たとえば

変形性膝関節症というヒザの病気があります。この病気で歩行中に痛みで急にヒザの力が抜けてひざが折れて転んでしまうことを経験される方もおられます。

糖尿病の方もお薬での血糖コントロールがまずく、低血糖になりふらついて転倒したりいたします。

パーキンソン病の方も転びやすくなるのが特徴的な症状のひとつです。

治療のための睡眠薬、精神安定剤、血圧降下剤などの薬でも転びやすくなることがあります。

転んでけがをしたときはご近所の整形外科の診察と処置を受けてください。

ご自分では「たいしたことはない」と思っておられても怪我をこじらせる前に適切な処置が必要なこともありますから。

ロキソニンというお薬をご存じでしょうか?
私たち整形外科では多く処方されていますがおそらく現在流通しているお薬としては一番多いものではないかと思います。
ロキソニンは多くの診療科で使われみなさんもこの薬の名前を御存知かと思います。
今月21日から第一三共ヘルスケアから「ロキソニンS]が発売されました。
生理痛や頭痛で通院している患者様のなかには仕事で都合がつかず「薬局でロキソニンが買えるのは嬉しい」との声も聞こえます。
痛みを我慢することは精神的、肉体的にも悪い影響を起こします。
生活の質も落とすことになります。
このようなとき手軽にロキソニンを薬局から手に入れられれば多くの患者様にとっては朗報かもしれません。

痛みがあって手軽に薬局から鎮痛剤が手には入れば確かに便利です。
しかし痛みは何らかの体の異常のサインなのです。
生理痛と思いロキソニンを飲んで凌いでいても、本当は子宮筋腫矢子宮内膜症などの病気かもしれないのです。婦人科にかかったときは「手遅れ」立ったこともあり得るのです。
早く診察をしていれば手遅れにならずにすんだことも、鎮痛剤でごまかしていたために病気が進行してしまうこともあるのです。
根本原因がわからないまま、気軽にロキソニンのような切れ味のよい、良く効く薬を服用することで原因疾患が治せない状態にまで進行してしまっては悲劇です。
みなさんには上手に薬とつきあっていただきたいと思います。

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漢方薬治療・プラセンタ注射

慢性症状・不定愁訴コンサルタント 平沼 尚和
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