整形外科と『肩こり』

肩こりを訴えて整形外科を受診する方が増えています。皆さんの中にも長年の肩こりで苦しんでおられる人もいると思います。
しかし「肩がこる」とはどのようなことなのか、どうして肩がこるのかについては、
まだほとんどわかっていないのが実状だと思われます。
そのためか治療法も多岐にわたり、医学的な検証をされた確実な治療法もないのが現状です。
私は医学だけでなくさまざまな分野の知見、知識、技術をもって肩こりの本態に迫る必要があると考えております。
私の後輩にも頚椎牽引がなぜ肩こりに有効なのか、そのメカニズムを調べた先生がいますが、結局のところ確実な結論が出せないで終わっています。
ただ、経験的にいくつかの治療法を組み合わせて「肩こり」を治療すれば比較的よい結果が出せるのは事実です。
面白いことですがだが海外の人に「肩こり」についてたずねてもまず「肩こり」という概念をあまり知らない。肩こりは日本に特有の概念なのかもしれません。

どんな人に肩こりが多いのだろうか?
まずクリニックを肩こりで受診する人の多くが女性です。おそらく女性に肩こりは多いのだと思われます。
肩こりの方にいろいろと聞いてみると多くの方が何らかのストレスを抱えているように感じます。
寝不足や、家庭内の問題、長時間PCの端末を操作する、精神的な悩みなどなど・・・ストレスは肩こりを起こす、または悪化させるおおきな要因と思われます。

患者様の中には内臓が悪くないか心配されている方もいますね。
「関連痛」という言葉があります。
病気のある場所からはなれたからだの一部に痛みが出る場合に使われます。
心筋梗塞、胆石症などでは肩に疼痛やこった感じが出現するのす。ただ「肩がこる」と思っていたらそれが他の病気の症状の一部ということもありえます。
私たち整形外科を受診した「肩こり」の患者様には、まず整形外科的な診察を行い検査をいたします。多くの場合整形外科の器質的疾患は存在しません。

「なで肩」の人には肩こりが多いとよく言わています。このあいだ読んだ雑誌には女性の中だけの話として、「なで肩」の人と、そうでない人との間に肩こりの発生頻度は差がないと載っていました。もしそうだとすると「なで肩」は肩こりの原因のひとつではないかもしれません。
筋肉の緊張が一定の場所に長い時間集中するようなデスクワークの人や、PCの端末を操作する人の場合肩こりは起こりやすい。こんな人の肩や首の筋肉に触ると異常に硬く緊張していることが多いです。そのときは筋肉の緊張をほぐすことで肩こりが和らぎます。
肩こりをどのように治療してゆくのかは治療する先生によって少しずつ違うと思います。
マッサージ、牽引療法、温熱療法、電位治療器、トリガーポイント注射、星状神経節ブロック、内服薬、鍼治療などが私のクリニックで行っております。
内服薬では筋弛緩剤、抗うつ剤、抗不安薬、漢方薬などを使い分けております。
ご高齢のかたにはトリガーポイント注射が有効なことが多いです。
私などは日ごろストレスが多いせいか電位治療器が特に効くように思います。
肩こりでお悩みの方は一度ご相談にいらしてください。